札幌教育コラム

北海道公立高校 入試問題分析

北海道公立高校 入試問題分析

受験生のみなさん、お疲れさまでした。今年の入試は、当日の朝にひさびさの積雪があり、下見の日とやや条件が変わったことで、いきなり緊張を強いられた受験生もいたのではないでしょうか。難度は昨年よりやや易しくなりましたが、依然として読解力と表現力を必要とする出題が、どの科目においてもふくまれていました。とくに1科目めの国語の記述問題の難度が高く、自己採点で得点が判断しにくい記述問題が5科目合わせて180点ぶんも出題され、いまひとつ手応えの判断がつかない受験生も多いのではないかと思います。各所からボーダーラインも出されていますが、まだまだ気持ちが落ち着かない受験生も多いと思います。とにかく、大きな勝負を終えたこと、本当にお疲れさまでした。そして受験生の保護者のみなさんも、ここまで体調管理、心身のケアなど本当にお疲れさまでした。3月17日(火)までの約1週間、3回に分けて今年の入試問題を振り返っていきます。



出題分析【国語】


昨年からはやや難化と感じます。今年も大問二は説明文で、小説の出題はありませんでした。古文は昨年と同様、大問一に組み込まれる形式でしたが、非常に読み取りづらい文章でした。また、とくに大問三、大問四の記述問題は、自分の考えを表現する出題があり、難度が高かったですが、中間点をどれだけ獲得できるかがカギになりそうです。

大問一 言語事項と古文


漢字の読み書きが各2問8点配点。読みの「含蓄」、書きの「基幹」などは知らないと読めない、書けない漢字でした。漢和辞典の索引の出題がありましたが、落ち着いて取り組めば対応できたかと思われます。また昨年同様、ここで古文が出題されました。「大鏡」からの出題でしたが、「のたまふ」という敬語が二人のどちらの登場人物にも使われ、動作主の切り替わりが読み取りにくい文章でした。古文が難しくなったぶん、5点~10点平均点が下がるかもしれません。

大問二 説明文


昨年同様、小説文の出題はなく、説明文でした。素材文は約3000字で昨年よりやや長い文章でしたが、例えが多くふくまれ、読み取りやすい文章でした。記述問題は、書き抜きが1題、五十字程度の記述が1題、二十五字以上三十五字以内の記述が計2題で、計15点配点でしたが、いずれもひとつ前の段落や同じ段落の内容からまとめる問題でした。

大問三 実用的文章 『住み続けたい、住みよい町づくり』


グラフと2人の登場人物の会話からの出題でした。八十字以上百字以内の記述問題が、住みよいまちづくりのための自分のアイデアを条件どおりに資料と関連させて書く問題で、どのような解答をもとめられているのか、悩んだ受験生が多かったのではないかと思われます。

大問四 実用的文章 『早寝早起き』

グラフと会話文を読み取る問題でした。記述問題が3題16点配点で、うち2題は字数の指定条件がなく、とくに問三は両方のキャッチコピーの表現の特徴を読み取り、自分の言葉でその効果について書かなければならないなど、相当難度が高い問題でした。



出題分析【数学】


難度は昨年よりやや易しい印象です。ただ大問3の関数、大問4、大問5の図形などは、出題傾向がやや新鮮で、長い文章を読み取る問題、計算過程や説明の記述問題が多く、それら配点が高い問題を落とさずに、どれだけ高い中間点をもぎ取れるかがカギになると思われます。

大問1 小問集合


計算、一次関数の式、円周角と中心角、累積度数、文字式などの基本問題でした。ここは取りこぼしなく得点したいところです。問3の標本調査は、標本は不良品の本数で、出荷できる鉛筆の本数を答える問題で、あわてるとひっかかる問題でした。

大問2 規則性


中学2年の式による数式の説明からの出題でした。この説明の仕方を身につけている受験生にとっては高得点が見込める問題でした。



大問3 関数(一次関数と二次関数の融合問題)


自転車を一定の速さで走る速さと距離の一次関数と、その速さとブレーキをかけてから停止するまでの距離の二次関数の問題でした。問1、問2までは基本問題でしたが、問3は説明文、会話文から必要な情報を読み取り、式に表す問題で、落ち着いて取り組まないと難しさを感じる形式でした。

大問4 平面図形


手順が示された上での作図の問題は新しい傾向でした。三平方を用いた正三角形の面積を求める問題も基本問題で、取りこぼせない問題です。証明は合同や相似ではなく。二等辺三角形の性質を利用した正三角形であることの証明で、受験勉強のなかではあまり触れておらず、難しく感じた受験生も多かったのではないかと思われます。

大問5 空間図形・確率

確率の問題は基本問題でした。空間図形の問題も相似な図形の相似比と体積比の問題で難しくはないのですが、説明させられる問題で、書き方が難しかったかもしれません。(2)も同様に、ホットケーキの厚さを変えていないため相似比と面積比の問題でしたが、説明の書き方に難しさを感じます。商品A=ホットケーキX+ホットケーキYの関係を整理しなければならず、この科目の最後の問題で、ここまでに時間的な余裕がつくれなかった場合には相当厳しかったのではないかと思われます。

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